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研究所創立10年記念シンポジウム「リーダーシップと哲学」を開催

2008年10月16日

日本アスペン研究所は2008年10月16日、ホテルオークラ東京(東京・赤坂)にて、創立10周年を記念したシンポジウム「リーダーシップと哲学」を開催しました。記念シンポジウムには、当研究所の活動を支援してくださる企業の方や過去のセミナー参加者などを含む300人を越える多くの方々にご参加いただきました。

冒頭、当研究所会長の小林陽太郎が主催者を代表して開会挨拶を行い、ご来場について謝辞を述べるとともに、当研究所が開設された10年前は深刻な経済情勢であったにもかかわらず、この10年間当研究所が着実に活動を継続することができたのは、本日参加された皆様を含めた多くの方々のご支援のおかげであることを述べ、改めて厚く御礼を申し上げました。そして、非常に厳しい時期が10年目にまた訪れたものの、このような厳しい時期にこそ本当にわれわれにとって大切ものは何かを考え、当研究所自身が十分に社会の要望や期待に応ええられる存在となるよう努めていきたい旨を述べました。

続いて、当研究所理事の鈴木信成から当研究所の10周年記念事業として開始したアスペン・ジュニア・セミナーについての報告を行いました。

シンポジウムではまず、米国アスペン研究所のウォルター・アイザクソン 理事長から「リーダーシップと創造性」をテーマに、また株式会社東芝の西田厚聰 代表取締役社長から「経営の哲学的側面」をテーマに基調講演をいただきました。アイザクソン理事長は基調講演のなかで、アインシュタインとベンジャミン・フランクリンを例に「既成の価値観が崩れ、新しい秩序を作り出す必要があるとき、寛容と創造力こそが重要であり、それに基づいたリーダーシップが求められる」と語りました。また、西田社長は、経営者にとっての判断力の重要性を強調し、的確な判断を下すために必要なのは、視野を広げた情報力とそのなかから必要なものを選択する能力、自ら考えたことを対象化し他者の立場から検証・点検する哲学的なアプローチ、他者との対話を通じて真理や真実を学ぶことに磨きをかけていくことであると述べました。

続くパネルディスカッション「リーダーシップと哲学」では、東京大学の村上陽一郎名誉教授を進行役に、今道友信 哲学美学比較研究所国際センター 所長、ウォルター・アイザクソン 米国アスペン研究所 理事長、内永ゆか子 株式会社ベネッセコーポレーション 副会長 (ベルリッツ インターナショナル インク CEO兼 会長)、小林陽太郎、原 丈人 デフタ・パートナーズグループ 会長が、それぞれの立場・視点から意見を述べ、議論を深めました。

株式会社野村総合研究所の奧田 齊 顧問からの閉会ご挨拶で締めくくられたシンポジウムの後、記念レセプションが行われました。シンポジウムご出席者ならびにアスペン関係者とご参加いただいた方々の間で様々な意見交流が行われ、和やかな雰囲気で10周年記念シンポジウムの全プログラムを終了しました。