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新セミナー「科学・技術とヒューマニティ」開催のご案内と参加者募集

2014年02月11日

日本アスペン研究所創立15周年記念セミナー
~古典と現実の橋渡しプログラム~

「科学・技術とヒューマニティ」 -科学・技術の意思決定に関心のある方々のために-

一般社団法人日本アスペン研究所は、おかげさまで2013年に創立15周年を迎えました。その記念事業の一つとして、新セミナー「科学・技術とヒューマニティ」を下記の通り開催いたします。


                         

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テキスト編纂・セミナー構成
村上陽一郎先生

 東洋英和女学院大学学長、東京大学名誉教授
 (科学史家、科学哲学者)

【開催日】
 2014年5月30日(金)~6月1日(日)

【会 場】
 クロス・ウェーブ府中
 〒183-0044 東京都府中市日鋼町1-40

【申込締切】
 2014年2月28日(金)

【新セミナー企画の背景と展望】 
「エグゼクティブ・セミナー」、「ヤング・エグゼクティブ・セミナー」の卒業生から、「古典に学ぶ」対話の次の段階を求める声も多く聞かれます。本セミナーは、そのような皆さまからの要望に応えると共に、過去のアスペン・セミナーに参加しておられなくても科学・技術の意思決定に関わる立場の方々を意識して構成した全く新しいセミナーです。

今回は、「科学・技術」と「ヒューマニティ」を二つの柱として、「古典」が語りかけることと我々が直面している課題の間を「橋渡し」する対話を参加者のみなさんと共に構築したいと思います。それは、「より善く生きる」という精神に基づいた次世代、次々世代のための明るい未来への「橋渡し」にもなると信じています。

村上陽一郎先生によるテキスト巻頭言より抜粋:

(前略)近現代社会の特性としての、政策的意志決定に、非専門家である一般の個人が参画するということは、ほとんど全くない、という状況が生まれました。ここでは、専門家集団による専決制が当然のこととされたのでした。
この状況への反省は、二〇世紀もかなり終わりに近くなってから、漸く人々の関心を惹き始めました。一つには、専門家集団の判断が、必ずしも十全ではない、という事実に、人々が気付いたからです。(中略)もう一つには、やはり近代市民社会に生きる個人として、しかも「公共」の問題に、個人一人ひとりが関心を失わず、それぞれが持っている常識や良識を持ち寄って、社会的意志決定に参画することが望ましい、という価値観も働いています。(中略)単なるマーケット・リサーチではなく、言わば「衆知」を持ち寄って、望ましい未来社会の実現のために、どのような製品やシステムが必要であり、あるいは必要でないか、を考えていくような仕組みを、今私たちの社会は造りだそうとしています。
このセミナーは、このような状況を造り上げてきた、重要な著作を、古典時代から現代にいたるまで、万弁なく取り上げて、実態の理解と将来への展望とを得ようとして企画されました。様々な領域の方々が、関心をお持ちくださり、参加して下さることを切望しています。

【対象】 
企業、行政、NPOなど広い分野から、役員・管理職・次世代のリーダー候補の参加者を募ります。ただし対話という性質上、原則20名とさせていただきます。 
      
【懇話会の実施】
本セミナーでは、著名な識者をお招きする懇話会を2回を実施いたします。

懇話会 I

講演者: 鈴木 達治郎 氏(内閣府原子力委員会委員長代理)
(東京大学卒業。専門は原子力政策、科学技術政策。主要共著書:『どうする日本の原子力』、『エネルギー技術の社会意思決定』など。)

講演題目: 原子力と社会 : 3/11後の現状と課題を考える
内容:1)福島事故の現状と教訓 2)原子力リスク:世論の変化と信頼の喪失 3)使用 済燃料と放射性廃棄物の処理・処分をめぐる問題 4)プルトニウム問題 5)国民との信頼醸成にむけて

懇話会 II

講演者:小林 傳司 氏(大阪大学コミュニケーションデザイン・センター教授)
(東京大学卒業。専門は科学哲学、科学技術社会論。本セミナーのテキストとして部分的に採用している『トランス・サイエンスの時代―科学技術と社会をつなぐ』の著者。)

講演題目:「科学・技術と社会-3.11以後に考えるべき問題」
内容:科学技術と社会の関係が20世紀中葉から大きく変容してきたことを踏まえ、科学・技術の物質的、経済的恩恵の提供者という側面ではなく、社会的意思決定の正統性提供者という側面に注目してみたい。そうすると浮かび上がってくるのは、3.11以降の鑑定の振る舞い、低線量被ばく問題、BSE事件、ラク イラ地震(イタリア)、エネルギー政策に関する「国民的討議」など、近年の科学技術絡みの社会的問題が、いくつかの共通点を持っていることである。さしあたりそれを「科学の不確実性の中での意思決定」と呼んでおく。この問題を具体的事例に即しつつ、いくつかの論点に分けて検討することにより、今後、われわれが科学・技術をどのように活用すればよいのかを考えるための手掛かりを提供したい。

※ 参加ご希望の方は、このページに掲載しております申込フォームに必要事項をご記入の上、
  FAX: 03-3405-1668にて
  2014年2月28日(金)までにお申込み下さい。原則定員20名とさせていただきます。
  参加の可否につきましては、申込数にかかわらず、3月上旬にご連絡致します。

※ 本セミナーのご案内は、会員企業と過去のアスペン・セミナー参加者の皆さまにお送りしておりますが、
  どなたでもご応募いただけます。

※ 万が一お申込み多数の場合は、会員企業からの派遣を優先させていただきます。
※ また、同一企業からのご参加は、人数を制限させていただく場合がございます。


詳しくは日本アスペン研究所セミナー事務局までお問い合わせください。

セミナー開催情報詳細・セミナー申込フォーム

一般社団法人日本アスペン研究所
〒106-0032 東京都港区六本木6-15-21 ハークス六本木ビル2階
TEL: 03-6438-9208、FAX: 03-3405-1668