講演会短信～青山学院大学との共催でペーター・ケンプ先生の講演会を開催～
2016年04月04日
デンマークのオルフス大学名誉教授でエコエティカ国際シンポジウム会長でもあるペーター・ケンプ先生の講演会が4月2日（土）午後、桜が咲き誇る青山学院大学キャンパスにて、青山学院大学と日本アスペン研究所との共催で開催されました。
最初に青山学院大学副学長押村高先生から挨拶があり、青山学院女子短期大学名誉教授橋本典子先生による司会で進められました。テーマは「エコエティカとコスモポリタニズム」で、今道友信が提唱したエコエティカから話を進め、そのもとにあるコスモポリタンとしての考え方について、カントの「永遠平和のために」にふれて論じられ、また、新しい考え方に変化している内容として金融などのグローバル化の問題や異文化の共存の問題、地球温暖化など地球環境の課題など現代的な課題へどのように対応していくのか、など興味深い内容で講演を進められました。逐次通訳はテレビなどの同時通訳で有名な東京外国語大学総合国際学研究院教授鶴田知佳子先生が担当されました。
講演終了後には、予定の時間を大幅に超えるほど参加者から活発な質問がありました。「日本の技術教育の現状についての対応」や「原発問題をエコエティカではどのように考えたらよいのか」など様々な質問の中で参加者の熱意が伝わる講演会となりました。また、参加者からは、「幅広い範囲で議論をしていることに圧倒された」、「『善く生きる』ために国民国家や世界との距離をどうとるかなど、今後も自分なりに考えていこうと思います」との意見をいただきました。
なお、最後ではありますが、共催とともに数々のご支援をいただきました青山学院大学および押村副学長にあらためまして感謝申し上げます。