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「科学・技術とヒューマニティ」セミナー≪バージョンⅡ≫が開催されました

2015年05月26日

 二年目を迎えた第二回「科学・技術とヒューマニティ」セミナーが、5月22日(金)~24日(日)の二泊三日、クロスウェーブ府中で開催されました。各社・各層から18名の参加者が集まり、科学・技術とヒューマニティに関する古典、そして近・現代の著名な書物から厳選されたテキストを軸に、三つのセッションで活発な対話が繰り広げられました。

長谷川眞理子先生による懇話会の様子

 モデレーターは東京大学名誉教授の村上陽一郎先生と、埼玉大学名誉教授の渋谷治美先生。リソースパーソンは上智大学文学部哲学科の荻野弘之教授と、エーザイ(株)執行役員の高山千弘氏。そして特別参加者として今年のサブテーマである『生命科学』に相応しい三人の著名な先生をお招きしました。JT生命誌研究館館長の中村桂子先生、総合研究大学院大学副学長の長谷川眞理子教授、そして東京大学大学院総合文化研究科・副研究科長の藤垣裕子教授という豪華な布陣が参加者の対話促進に寄与されました。

dummy   懇話会Ⅰ 村上陽一郎先生

 他のアスペンセミナーと比較してこのセミナーの特徴は二つあります。一つは懇話会が二つ用意されている事。もう一つは対話の中で、現実に我々が直面している問題・課題に触れた発言が大幅に許容されることです。そして今年の二つの懇話会に共通するサブテーマとして『生命科学』が取り上げられました(因みに昨年は『原子力発電』でした)。

   懇話会Ⅱ 長谷川眞理子先生

初日の懇話会は村上陽一郎先生による『揺りかごの前から墓場の後まで』、二日目は長谷川眞理子先生による『進化の考えと人間観』でした。二つの刺激的なご講演の後、活発な質疑応答が展開されました。

 二つの講演の感想として、「ライフサイエンスの先端が、自然科学と社会科学で分けられない領域まできているという話が身にしみました」とか、「科学的な話なので非常に聴きやすかった。進化論と社会思想とは強い関係があった点に興味がわいた」といったご意見をはじめとして多数の感想が寄せられました。また三日間のセミナーを終えた感想としても、「一生触れることがなかったであろう様々な文献に出会い、一人では絶対に理解できなかった先人からの示唆に触れることができたことは、一生の宝物になります」といったご意見をはじめ、多くの賛辞が寄せられました。

 来年も5月頃に第三回を開催する予定です。サブテーマとして取り上げるべき課題や講師としてお呼びしたい方のご希望があれば、事務局までご意見をお寄せください。