1. ホーム
  2. お知らせ
  3. 第3回「科学・技術とヒューマニティ」セミナーが開催されました

第3回「科学・技術とヒューマニティ」セミナーが開催されました

2016年05月26日

第3回「科学・技術とヒューマニティ」セミナーが、5月20日(金)~22日(日)の二泊三日、クロスウェーブ府中で開催されました。様々な会社と中央官庁から16名の参加者が集まり、科学・技術とヒューマニティに関する古典、そして近・現代の著名な書物から厳選されたテキストを軸に、三つのセッションで活発な対話が繰り広げられました。

dummy広井良典先生による懇話会の様子

モデレーターは東京大学名誉教授の村上陽一郎先生と、埼玉大学名誉教授の渋谷治美先生。リソースパーソンは上智大学文学部哲学科教授の荻野弘之先生とエーザイ(株)執行役員の高山千弘氏。そして特別参加者には今年のサブテーマである『医療と現代社会』に相応しいお二人として、京都大学こころの未来研究センター教授の広井良典先生、読売新聞東京本社国際部次長の三井美奈氏をお招きしました。

懇話会Ⅰ 広井良典先生

このセミナーは、他のアスペンセミナーと比較して二つの大きな特徴があります。一つは懇話会が二つ用意されていること。もう一つは対話の中で、現実に我々が直面している問題・課題に触れた発言が大幅に許容されることです。そして、先にも記しましたが、共通するサブテーマとして今回は『医療と現代社会』が取り上げられました。

dummy懇話会Ⅱ 三井美奈氏

初日の懇話会は広井良典先生による「『持続可能な医療』への視点」として日本が抱える医療を含めた社会保障制度の課題と新たなモデルについて。二日目は三井美奈氏による「良き死とは」として、2001年オランダで世界初の安楽死法が制定され、その取材を通して見えてきた課題等。二つの深刻、重要かつ刺激的なご講演の後、時間を超過しても活発な質疑応答が展開されました。

今回の感想として、「科学技術の深遠さに社会はいかに係っていくかの認識を得た」、「科学に携わるものとして必要な教養とそれに基づく普遍的な価値観を育成する重要性を認識できた」、とのご意見をはじめとして多数の感想が寄せられました。また、三日間のセミナーを終えた感想としても、「古典を学ぶ意義について、二千年を経ても変わらないだけでなく、現代を予言するような考えまで含まれており、学ぶ意義は深い」、「よい意味で期待を裏切られる最高に刺激的な3日間でした」といったご意見をはじめ、早速数冊の書籍を購入する方もいるなど多くの賛辞が寄せられました。

来年も5月頃に第4回を開催する予定です。サブテーマとして取り上げるべき課題や講師としてお呼びしたい方のご希望があれば、事務局までご意見をお寄せください。