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懇話会短信~徳丸吉彦先生の懇話会を開催~

2017年01月23日

第38回懇話会(新春懇話会)として1月21日、国際文化会館にてお茶の水女子大学名誉教授であり、聖徳大学教授でもある徳丸吉彦先生が「世界の音楽の一つとしての日本音楽:伝承方法、音楽のかたち、外国における日本音楽」と題して講演し、40名ほどの方が参加されました。

dummy徳丸先生による講演の様子

日本音楽に対してはいまだに多くの誤解があり、異文化との接触から生まれた事実を無視して、日本音楽が日本人にしかわからないと考える誤解、また、日本音楽には楽譜がないから遅れているとの誤解には、正倉院の天平琵琶譜(747年以前)や七弦琴譜(7世紀から8世紀前半の写譜)などの映像を紹介して、事実を知らないために生じている誤解を指摘されました。伝承の方法と音楽の新しい観点から、カリフォルニア大学での雅楽の様子や韓国での高麗楽(こまがく)など新しい試みをご紹介していただくなど、未来に向けて発展させる思いをご披露していただきました。

左から村上先生、北山理事長、徳丸先生

また、司会である村上陽一郎先生のコメントの中で、徳丸先生は日本音楽のみ研究されているのではなく、5か国語に堪能であり、ヴェトナム古典音楽を復元された功績をお持ちであることなどをご紹介いただき、さらに参加者の感動を呼び起こしたようです。参加者からは「今までに聞いたことがないお話でとても感動しました」、「世界と日本とのかかわり方について考え方が変わった」などうれしい声が届きました。講演後には、新春恒例の懇親会が行われ、日本アスペン研究所 北山理事長による挨拶に続き、「アスペン」でつながった多様な参加者の皆様が和やかに交流の場を持ちました。2017年も何卒よろしくお願い申し上げます。