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アスペン・ジュニア・セミナー Day2を開催

2019年12月24日

12月22日(日)、アスペン・ジュニア・セミナーDay 2が、東洋大学京北高校で開催されました。
Day2のテキストは、カントの「永遠平和のために」と旧約聖書の「創世記」です。

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戦争が繰り返され、平和条約で束の間の平和が訪れても長続きしなかった18世紀の欧州。近代哲学の大巨人・カントは、そんな時代に、本当の意味での平和とは何か、そしてそれを実現するにはどのような条件を満たすことが必要なのかについて思索を巡らせました。参加者は、難解で知られるカントの文章と格闘しながら、その後の国連やEU発足に繋がる思想の原点に向き合いました。一国主義が蔓延する現代にこそ、立ち返るべき古典です。
一方の「創世記」は、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教共通の聖典「旧約聖書」の冒頭を飾るテキスト。アダムとイブは、食べたら死ぬと言われた智慧の木の実を食べても何故死ななかったのか、神はなぜアブラハムに息子を生贄に捧げよと命じたのか。そこで繰り広げられる神話に関する知識は、グローバルに活躍する人たちの教養として勿論重要ですが、それ以上に、神話を通して伝えられているメッセージは何か、そしてそのメッセージを私たちはどのように受け止めれば生きる上での道標にし得るのか、といったことを汲み取れれば、宗教に対する認識も違ったものになってくるはずです。

クリスマスイブのけやき坂(日本アスペン事務局そば)

どれも直ぐに答えの出る問いではありませんが、それを考え続けることの大切さが実感できれば、それこそが大きな収穫だと思います。

2019年のアスペンセミナーもこれが最後となりました。
皆さま、よいお年をお迎えください。