懇話会短信～「Democracy Indexに見る先進国デモクラシーの変化とミレニアル世代」 山口裕視・三井物産執行役員による懇話会を開催～
2020年11月20日
アスペン・フェローズの会員限定プログラムが11月18日（水）、オンライン配信にて開催されました。
今回の講師は、当研究所の理事で、アスペン・セミナーのモデレーターとしてご活躍いただいている、三井物産株式会社・執行役員 山口裕視様。
この夏まで、三井物産戦略研究所社長でいらっしゃった山口様は、定点観測として長年ウォッチされてきた、Economist Inteligence UnitによるDemocoracy Indexを手掛かりに、先進国のデモクラシーの質的変化やポピュリズム、さらには、21世紀を担うミレニアル世代の価値観に焦点を当てた分析をご紹介くださいました。
SNSや経済格差がデモクラシーの劣化や政治的分断を呼び起こしているのではないかなど、私たちが日ごろ何となく感じている変化が、様々なデータを組み合わせたり、時系列で追ったりすることで、明瞭に浮かび上がってくる様に、参加者の皆さんに感銘を受けた様子でした。
後半の質疑応答と対話のパートでは、デモクラシーを深化させるためにICTを活用する術はないのか、世界とは逆に保守化しているように見える日本の若者をどう捉えるかなど、さらに突っ込んだ議論が展開され、これからも考え続けるべき多くの論点が明らかになったようです。
こうした問題への対処を考えていく取り組みとして、当フェローズプログラムのような真摯な対話の場が求められていることを、改めて感じさせる懇話会となりました。