1. ホーム
  2. お知らせ
  3. セミナー短信~第9回 科学・技術とヒューマニティ・セミナーを開催~

セミナー短信~第9回 科学・技術とヒューマニティ・セミナーを開催~

2022年06月02日

第9回「科学・技術とヒューマニティ」セミナーが、本年度に当研究所が主催するセミナーの皮切りとして、5月27日(金)~29日(日)の二泊三日でクロスウェーブ府中にて開催されました。今年度のサブテーマは、世界的に関心の高い『地球温暖化』を取り上げました。様々な企業や公的機関から参加者が集まり、科学・技術とヒューマニティに関する古典、そして近・現代の著名な書物から厳選されたテキストを軸に、三つのセッションで活発な対話が繰り広げられました。

モデレーターは東京大学名誉教授の村上陽一郎先生と、埼玉大学名誉教授の渋谷治美先生。リソースパーソンは青山学院大学国際政治経済学部教授の押村 高先生と科学技術振興機構研究開発戦略センター上席フェローの藤山知彦氏。そして懇話会講師には今年のサブテーマである『地球温暖化と科学・技術』に相応しいお二人として、東京大学名誉教授の鬼頭秀一先生、東北大学大学院環境科学研究科教授の明日香壽川先生をお招きしました。

dummy鬼頭秀一先生

初日の講話は、鬼頭秀一先生に「気候正義の思想的根源と持続可能な開発の未来~SDGsを踏まえた地球温暖化対策のあり方を考える~」と題してお話しいただきました。地球温暖化の問題は、環境問題に関わる社会的不公正の問題として、「気候正義」という思想的な観点で論じられており、それを踏まえた展望を語っていただきました。

明日香壽川先生

二日目は、明日香壽川先生に「地球環境問題の科学と政治と社会」と題して、ご講話いただきました。地球温暖化のインパクトに関する理解を踏まえ、各国が採っている気候変動対策を概観いただきました。そして、日本における温暖化対策として、現在政府が進めている対策の代替策として、明日香先生を中心とする研究グループが策定した戦略についてもご説明いただきました。

2023年度も5月頃に第10回を開催する予定です。サブテーマとして取り上げるべき課題や講師としてお呼びしたい方のご希望があれば、事務局までご意見をお寄せください。